センターの研修等
幼児教育講座①②
8月23日(金)には、今年度の夏の研修の最後となりました「幼児教育講座①②」を開催いたしました。午前中の部は幼児教育講座①です。本年度より県教育委員会と共催で幼稚園教育課程研究協議会と同時開催となりました。
講義1・2では、県の義務教育課の指導主事の先生より幼稚園教育要領や体力向上に関するカリキュラムマネジメントについてご講義をいただきました。その後、グループに別れ、主題にもとづいた協議に取り組みました。
研修者からは、「幼児教育要領改訂のポイントについて具体例を示していただきながら講話をいただき、さらに理解が深まった。」「小学校に向けていかに幼児期が大切であるのかを再確認することができた。」「体力向上に関する話は、とても具体的で、経験年数の少ない教師も保育の中に取り入れたり、心掛けたりできると思った。」「グループの協議では、他園の評価の取り組み方や工夫を聞くことができ大変参考になった。」などの感想が寄せられ、充実した研修となることができました。
午後の部は、幼児教育講座②を行いました。造形作家のいしかわ☆まりこ先生においできただき、折り紙や身近にある材料を使って実際に制作を行いながらご講義いだきました。様々な作品は、使って遊べるアイデアがたくさんあり、子どもたちも喜んで作成できるものばかりでした。
研修者からは、「ちょっとしたアイデアで簡単に楽しく作成することができ、たくさんの発見があった。」「いしかわ先生から教えていただきた子どもの創意工夫が生かせるようなものを作る活動を通して、子どもたちの『やってみたい!』を引き出していきたい。」などの感想が寄せられました。
ご講義いただいた先生方本当にありがとうございました。
参加した先生方には、是非、本日の研修を2学期に生かしていただけたらと思います。
プログラミング教育研修
8月21日(水)に福島高専にて、「プログラミング教育研修」が市内の各小学校から1名悉皆で行われました。
前半は、埼玉大学教育学部教授の山本 利一先生より、「小学校におけるプログラミング教育の位置づけ」「プログラミングに関する具体的な指導事例と演習」についてご講義をいただきました。新学習指導要領にプログラミング教育が出てきた背景や、プログラミング的思考について説明をいただくとともに、実際にロボットを使用して研修を進めました。ロボットを教科内で使用した取組事例をもとに、参加された先生方も自分でプログラミングしてその活用方法を体感することができました。ロボットを使って課題を解決していくのですが、大切なのはその過程であり、試行錯誤することにより子ども達の資質・能力が育まれていきます。先生方も課題解決に向けて夢中になって取り組んでいました。
後半はまず、プログラミング教育の概要とともに、各学校において取り組んでいただきたいことについて講義を行いました。「小学校プログラミング教育の手引(第二版)」「小学校プログラミング教育に関する研修教材」はぜひ各校でダウンロードして御一読をお願いします。また最後には、「Scratch(スクラッチ)」「Viscuit(ビスケット)」などのビジュアルプログラミング言語を実際に体験していただきました。
参加された先生方からは、「文部科学省からの資料を活用するとともに、校内でどの教育活動のどの場面にプログラミング教育が取り入れられるのか検討を行っていきたい」「実際にロボットを動かしたりプログラミングしたりできたのは貴重な体験となった。実際に自分でやってみることは大切だと感じた」「来年度に向けて、どのように進めていけばいいのか不安だったが、研修を通してアイディアが増えたので、今後実践していきたい。」等の感想が見られました。
来年度からいよいよプログラミング教育が全面実施となります。今回研修したことをもとに、各学校で計画的に進めていただきたいと思います。
カウンセリング基礎講座
8月20日に「カウンセリング基礎講座」が生涯学習プラザにて行われ、150名余りの先生方が参加しました。午前は、市スクールカウンセラーの千葉先生・和田先生からカウンセリングの基礎についての講義や、自身の心理状態を色や形で表現する演習がありました。参加者からは「子どもの気持ちに寄り添って、共感的な態度で受け止めてあげることが大切だと分かった」「クレヨンを用いた『心の整理』は、ぜひ子どもに対しても実践したい」などの感想がありました。
午後は神田外語大学客員教授の嶋崎政男先生をお迎えし、「いじめにおける心理理解と対応」という題で、いじめに関する法律や実例に基づきながら、具体的な対応の仕方や外部との連携のあり方についてお話しいただきました。現在、複数の自治体でいじめ問題の第三者委員会のメンバーにもなられている嶋崎先生。紹介される最新の情報や現状に、参加した先生方も熱心に聞き入ったり、驚いたり。「報道されるいじめのニュースをこれからは対岸の火事と捉えず、自校だったらと常に意識するようにしたい」「心理的事実の受容と支援、誤った客観的事実の非共感を意識して接していきたい」などの感想がありました。
翌日は初任者の先生を対象にカウンセリングの研修が続きました。市教育相談員の森先生による「カウンセリングマインドを生かした生徒指導」、市スクールカウンセラーの上遠野先生・阿邉先生による「スクールカウンセラーとの連携」、センター指導主事による「カウンセリングの基本と実際」の講義・演習を行いました。
ご講義くださった先生方、本当にありがとうございました。
来週から2学期が始まります。登校が待ち遠しいと思っているお子さんも、ちょっぴり不安を感じているお子さんも、迎える側の先生方も、始業式、みんなが笑顔で会えますように!
授業力向上講座Ⅱ小・中学校音楽
8月19日(月)に、授業力向上講座Ⅱ(小中学校音楽)を実施しました。
まず、総合教育センター岩﨑指導主事より「新学習指導要領について」の講義がありました。音楽科の改訂の趣旨・要点を確認し、「我が国や郷土の音楽に関する充実」について、また「音楽科における主体的・対話的で深い学び」について研修を深めました。
その後、岩﨑指導主事が小学校の模擬授業を、久之浜中学校 佐藤愛子教諭が、中学校の模擬授業を進めました。新学習指導要領で示されている「我が国や郷土の音楽」に焦点を当て、和楽器の箏を取り入れたり、音楽づくりをとおして言語活動の充実を図る指導法について、研修者は取り組みました。
受講者からは「音楽が苦手な児童にも達成感を味わわせることができる活動など、授業で実践できる内容がたくさんあったので取り入れてみたい」「ねらいを明確にして授業することの大切さがよくわかった」「生徒の活動が自主的になるような働きかけを学ぶことができた」「全員が楽しく表現できるように、今回学んだことを取り入れていきたい」などの感想が寄せられました。
2学期になると、音楽祭や合唱コンクールなど、各学校で音楽に親しむ機会が増えていきます。ぜひ、音楽を愛好する心情を持つ子どもを育てていただきたいと思います。
経験者研修Ⅱ 教科研修②<模擬授業>
8月8日(木)に、経験者研修Ⅱ教科指導研修②<模擬授業>を実施しました。経験者研修Ⅱの該当者20名と、指導者として教科指導員の10名の先生方が参加されました。
午前中は、中央台南小学校を会場として、模擬授業を実施しました。新任等常勤講師基礎研修と同時開催とし、講師の先生方は児童生徒役として経験者研修Ⅱの模擬授業を参観しました。
午後は中央台公民館を会場として、授業に関する協議を実施しました。各教科ごとに、これからの授業のあり方について協議を深めていました。最後に、研修調査室長から「2学期の授業実践に向けて」として講義がありました。
2回の教科研修を生かし、2学期に授業研究に取り組むようになります。研修の成果を発揮され、指導にあたっていただきたいと思います。
新任等常勤講師基礎研修
8月8日に中央台南小学校において、新任等常勤講師基礎研修が行われました。
午前中は経験者研修Ⅱの先生方の模擬授業を参観しました。普段なかなか他の先生方の授業は見られないので、経験者研修Ⅱの先生方の授業の進め方や発問の仕方などは、今後の参考になるものが多かったようです。
そして午後は実際に自分達で模擬授業を行いました。それぞれ持ち寄った指導案をもとに、少人数で模擬授業を行いました。
少人数での協議だったので、自分の考えや授業で困っていることなどについて話し合いやすかったようです。参加された先生方からは、「他の先生方の実践や、活動の工夫などについてたくさん知ることができ、充実した研修になった」「クラスの実態や学ばせるべき内容を考慮しながら、授業の流れやめあてに変化を持たせることが重要であると分かった」「他の先生方から得た学びも多く、2学期の授業に活かすとともに、子ども達との関わり方についても、改めて深く考えることができた」などの意見が聞かれました。
今回の研修を2学期からの指導に生かして欲しいと思います。
教頭実務研修③
8月7日(金)は教頭実務研修③が実施されました。市内の全小・中学校の教頭先生が研修に参加しました。
最初に菅野管理主事より「教職員の資質能力の向上とメンタルヘルス」についてお話がありました。危機管理意識をもちながら、2学期からの学校運営に取り組んでいくことの重要性を学びました。
続いて、(株)市進ホールディングスの細谷 幸裕 先生をお招きし、「外部折衝力向上に向けた教頭の役割」と題して講義・演習を行いました。保護者や外部団体とどのように対応したらよいかなどについて具体的なお話や演習から多くのことを学ぶことができました。
研修者からは、「異業種の方の話を聞くことは、視野が広がり有意義であった」「学校の危機管理マニュアルを再度見直し、改善できるところを改善していけるようにしたい」「若手教員が増えることを想定し、より細かな部分、人材育成に関する部分にも意識していきたい」「保護者対応の本質的な部分について理解が深まった」「相手に応じていろいろなタイプがいることを知り、関わり方を工夫しながら取り組んで行きたい」「クレーム対応は、コミュニケーションが大切であることが分かった」といった感想が聞かれました。
細谷先生、本当にありがとうございました。
授業力向上講座ⅠⅡ中学校国語・社会・数学・理科
8月7日に授業力向上講座Ⅰ・Ⅱ中学校(国語・社会・数学・理科)が行われました。
国語科では、大野中学校 田中 淳一校長先生、植田中学校 花塚 寛先生にご指導をいただきました。新指導要領における「主体的・対話的で深い学び」を国語科ではどのような姿ととらえるかについてや、効果的なICTの取り入れ方、ロジックツリーを活用した説明的文章の単元開発などの講義・演習が行われました。
社会科では、豊間中学校 新家 弘久 校長先生、入遠野中学校 川上 一美 校長先生にご指導をいただきました。新家校長先生には地理分野、川上校長先生には歴史分野を例に挙げていただきながら、社会科における主体的・対話的で深い学びについて、また言語活動の充実や基盤となる力の育成について、具体的にご指導をいただきました。
数学科では、いわき市教育委員会学校教育課 数間 浩行 指導主事、いわき教育事務所 大森 淳 指導主事にご指導をいただきました。新学習指導要領についてや学習過程、ふくしまの「授業スタンダード」についてやふくしま活用力育成シートなどについてお話をいただきました。また模擬授業では、生徒達に分かる授業を目指して協議を行いました。どのグループも生徒達が意欲的に取り組めるような授業展開を考えることができました。
理科ではいわき市教育委員会学校教育課 大井川 英敏 指導主事、平第二中学校 西 恵美先生にご指導をいただきました。大井川先生からは、新学習指導要領をもとに目指すべき授業改善の視点について、西先生からは、鶏の心臓解剖やヘッドアースモデルを使った天体観測、ダニエル電池の簡易実験方法などを実際に実験を行いながら講義していただきました。受講者からは、今後の学習指導に活かすことができると大好評でした。
今回学んだことをもとに、2学期からの授業実践に活かしていただきたいと思います。
発達障がい教育講座
8月6日(火)は、医療創生大学を会場に発達障がい教育講座を実施しました。市内小中学校の先生方やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーのみなさん等も参加し、およそ200名が受講しました。
午前中は、まず総合教育センター教育支援室指導主事が「子どもたちの実態把握と支援」というテーマで講義を行い、発達障がいに関する基礎的な知識を確認しました。続いていわき市子育てサポートセンター指導心理判定員により、「教室での児童・生徒への接し方」のロールプレイを参観し、日頃の対応を振り返るとともに効果がある言葉かけ等について研修しました。
午後は、東京学芸大学名誉教授上野一彦先生をお迎えし、「通常学級における特別支援の進め方」について講義を行いました。上野先生からは、LD、ADHD、ASD等の専門的な知識について、身近な事例に関連づけながら分かりやすく講義していただきました。また、豊富な経験から、教室での合理的な個別的配慮について、たくさんの事例を挙げて説明していただきました。
受講者からは、「発達障がいの種類や歴史的な変化、具体的な対応方法をたくさん学ぶことができて勉強になった」「『小3までの支援介入が重要』『支援は利用しやすく、効果的でなければならない』という上野先生の言葉が心に響いた」「発達障がいをもつ子だけでなく、通常学級の子にも生かせる内容であり、とても参考になった」等の感想が寄せられました。
各地での講演等が続く中、いわきへ足をお運びいただき、ご講義いただきました上野一彦先生に心から感謝申し上げます。
授業力向上講座Ⅱ(小中図工美術)
8月5日に授業力向上講座Ⅱ小中図工美術が行われました。小学校では来年度から、中学校においては再来年度から完全実施となる新学習指導要領の改訂のポイントについて講義を行いました。目標や内容など、従来とは表記の仕方は異なるものの、鑑賞と表現の一体化を一層進め、相互に関連させながら児童生徒の資質・能力を育成することを確認しました。また、図画工作科・美術科における評価についても確認しました。
模擬授業では、【図画工作科・美術科における「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善】と題して、今回はいわき市立美術館でも現在展示されているアルフォンス・ミュシャの作品をテーマにして行いました。まず、ミュシャの作品カードをもとに各グループで鑑賞活動を行いました。その話し合い活動の中から出てきた感想や作品の特徴をもとに、今度は自分たちの表現したいものを絵に表しました。どの先生も自分の好きなものを、思い思いの表現方法で楽しく制作することができました。このように鑑賞したことからイメージを広げ、自分の作品づくりに活かすという一連の流れを実際に体験しました。
参加された先生方からは、「新学習指導要領の改訂のポイントがとても分かりやすく理解できた」「制作途中にお互いの作品を見合ったり質問し合ったりする場面を意図的に作っていきたい」「今回の模擬授業で、ミュシャの画風にヒントを与えてもらい、自分の好きな人物を描くことはとても楽しく、個性を活かしながら表現できた」などの感想が見られました。
今回の模擬授業のような、「鑑賞活動から表現活動へのつなげ方」「表現活動と鑑賞活動が行き来するような学習過程」をぜひ参考にしていただき、今後の図画工作科・美術科の実践に活かしていって欲しいと思います。