センターの研修等
授業力向上講座Ⅲ(小学校国語)
街路樹のイチョウが黄色く色づき青空に映える11月12日、汐見が丘小学校を会場に筑波大附属小学校の白坂洋一先生をお招きし、「授業力向上講座Ⅲ 小学校国語」が行われました。
まずは5年生の授業です。白坂先生は「人をつつむ形ー世界の家めぐり」という教材を使って、子どもが論理的に思考し、表現する力を育てるという視点での授業を展開してくださいました。
「国語の勉強が少しでも好きになるきっかけになるとうれしいです」という先生のメッセージに応えるように、子どもたちはぐいぐいと教材文に向かっていきます。文章構成、理由となる部分の指摘、相手意識をもった意見交流など、あっという間の45分でした。
後半は、講義の時間です。授業で白坂先生が行った意図的な発問や指名のねらいや方法について、わかりやすく教えていただきました。さらに豊富な実践から編み出した、「ごんぎつね」や「大造じいさんとガン」「海の命」など定番教材の初発で使える、有効な発問についても教えていただきました。参加した先生方からの「あぁ~」「へぇ~」など感嘆の声が、会場いっぱいに広がります。
小学校での新学習指導要領の完全実施まであとわずかであるこの時期に、とても貴重な学びとなりました。授業ならびにご講義をしてくださった白坂先生、会場校としてご協力いただいた汐見が丘小学校の先生方、本当にありがとうございました。
授業力向上講座Ⅱ(小中体育)
11月7日(木)に授業力向上講座Ⅱ(小中体育・保健体育)が平体育館で行われました。筑波大学附属小学校の眞榮里 耕太先生をお呼びして、「教科の特性を生かした授業の展開」と題してご講義いただきました。
内容は大きく分けて、「ネット型ゲームの授業づくりについて」と「長なわとびの授業づくりについて」を行いました。
その中で眞榮里先生は、2対1のアタックゲームでAチームとBチームの得点を合計することにより、勝敗の行方を最後まで分からなくする工夫や、4人対4人のアタックゲームで、すべての子が無理なく取り組め、場合によってはルールを発展させていく工夫、長なわ跳びでグループの最高得点やクラスの合計点など、子ども達が意欲的になる記録の取り方の工夫、長なわ跳びにおけるいろいろな飛び方を楽しむ工夫など、多くの子が楽しみながら技能を身につけ、運動能力の向上を図ることができる工夫をたくさん示していただきました。
先生方も歓声を上げながら、楽しく授業づくりについて学ぶことができました。
参加された先生からは、「使うボールの選び方や、運動との出会わせ方など、少しの工夫で改善できる所が体育の面白さであり、魅力であると改めて感じた。」「単元を通して子どもに「どのような力を身につけさせたいのか」によって、ルールや動きなどの工夫を入れて授業づくりをしていきたいと思う。」「体育の授業では、運動が苦手な生徒でも楽しめるような工夫をしていくことが大事であると改めて実感することができた。」「自分の担任する学年の発達段階にあわせ、全員が楽しみながら技能や運動量を確保できるように実践していきたい。」などの感想が見られました。
ぜひ今回学んだことを、学校の実情に合わせてアレンジしていただき、子ども達が楽しみながら、技能を身につけられるような実践をしていただければと思います。
初任研 他校種参観研修
10月31日、好間第一小学校と好間中学校を会場に、初任者研修「他校種参観研修」が行われました。研修名の通り、初任の先生方が自身の校種とは異なる学校を参観し、研修しました。
こちらは好間一小での様子です。教頭先生からの講話、校内の様子の参観、国語の授業参観を経て、協議を行いました。
続いて好間中学校での様子です。数学の授業を参観したり、生徒たちの様子を参観したりした後、協議を行いました。
新規栄養職員の先生と新規養護教諭の先生方もそれぞれ、先輩の先生方よりご講義をいただきました。新規の先生方は、熱心に質問をしながら自身の課題解決に取り組みました。
研修の終わりには、両校の校長先生から初任者に向け、励ましのお言葉をいただきました。小中九年間の流れで子どもを見ることの大切さ、学びの継続性、それぞれの校種ならではの先生方の技の数々など多くのことを学んだ研修でした。
台風・大雨の影響で大変な状況である中、研修にご協力くださった会場校の先生方、栄養教諭の先生方、本当にありがとうございました。
まだまだ、大変な状況にある学校・先生方・子どもたちが市内に多いことでしょう。できることから少しずつ、子どもたちの笑顔のために進めていきましょう。
「外国語活動担当研修(小学校)」
10月29日(火)にいわき市文化センターで、で全小学校1名悉皆「外国語活動担当研修」が行われました。新学習指導要領における外国語教育の在り方について研修を深めました。
講義・演習は①新学習指導要領に向けての外国語教育の在り方、②すぐに使える小技の習得!!、③TTとは?、④読むこと・書くことの指導の在り方について、⑤クラスルームイングリッシュとは?、⑥評価、⑦次年度に向けて、今からご準備を!の7つのラインナップで行いました。
受講者からは、「小学校での外国語授業の在り方について非常に分かりやすく伝えていただき、今後どのような実践を行っていくべきかがよく分かった」「実際の授業の場面の動画や実際に話すスクリプトが非常に勉強になった」「特に②すぐに使える小技の習得!では授業に活用できるアイデアをたくさん紹介していただいて大変ありがたかった」などの感想が寄せられました。
講義をさせてただきながら、小学校の先生方が熱意をもって参加されている姿に胸が熱くなりました。ぜひ各小学校におきまして、伝達講習をしていただき、今から新学習指導要領の実施に向けて、ご準備いただければと思います。本日はお忙しい中、ご参加くださいまして本当にありがとうございました。
不登校対策講座
10月17日(木)に、市文化センターにおいて不登校対策講座を実施しました。96名の先生方が参加されました。
講師として、中京大学現代社会学部教授・浜松医科大学子どものこころの発達研究センター客員教授 辻井正次先生 をお招きし「不登校児童生徒の理解とその対応~不登校を未然に防止するために~」の題で、講義・演習を行っていただきました。辻井先生には「アドバイスシート」でも、福島の子どもたちのためにご尽力いただいています。
辻井先生には豊富な臨床例に基づき、不登校の要因、問題行動の発生メカニズム、そして不登校の未然防止対策について具体的にご指導いただきました。先生の問いかけにテーブル毎に話し合う時間も多く取っていただき、あっという間の研修でした。
受講者からは「不登校の未然防止として、わかった・できた、と感じられる授業づくりに努めたい」「友だちづくりのサポートをし、居場所づくりを工夫したい」「子どものできたところを認め、心を元気にしていきたい」等の感想が寄せられました。
今回の研修を生かし、不登校の未然防止対策を進めていただきたいと思います。
初任者研修 授業研修③
キンモクセイが香る10月3日、初任者研修「授業研修③」が行われました。この日は、4つの講義がありました。
午前中は「特別活動の進め方と学級経営の工夫」と「総合的な学習の進め方」です。特活を学級経営に生かすための視点や、思考ツールを取り入れた探求活動・話し合いの手法などを学びました。
午後のはじめは「放射線教育」です。市放射線管理センターの方をお招きし、実験を行いながら放射線教育のねらいを確認しました。
放射線管理センターの講師の方々、ありがとうございました。
次は「道徳の授業の実際」です。導入や発問、子どもの考えを表出させるための方法などを、グループ演習形式で考えました。まとめでは、道徳科での授業と評価について学びました。最後には、採用半年が過ぎた先生方に向けて、センター所長からの訓示がありました。
令和元年度後半が始まりました。学校では、文化祭や学習発表会などの秋の行事等に向け、忙しくされていることでしょう。子どもたちの笑顔・達成感のために、初任の先生も、経験ある先生も一丸となって力を発揮していってください。
専門研修 道徳教育実践講座
秋空と道ばたの彼岸花が美しい9月26日、江名小学校様のご協力のもと「道徳教育実践講座」が行われ、70名を超える先生方が参加しました。
前半は、3年生の道徳の授業を参観です。友情・信頼についての授業です。発言を受け止め合う温かい雰囲気の中で、先生のコーディネート力が、子どもの思考を深めます。
後半は、協議の時間です。授業を参観して学んだ点、日々の授業や評価での悩みや工夫点などを、出し合いました。
以下は、研修に参加した先生方の感想です。
「指導の工夫や発問など、45分の中でとても勉強になることばかり だった。そして、子どもたちがいきいきと学んでいる姿がとても印象的だった」「協議の中で江名小さんのいろいろな実践、他の学校の先生方の取組みなど、学ばせていただくことがたくさんあった」「授業や協議を通して、道徳の授業には(子どもの考えを引き出す)いろいろな手法があることを改めて知った。考え、議論する道徳を意識しながら今後も取り組みたい」
今年度もまもなく後期に入ります。研修で学んだことをぜひ各校で伝達していただき、授業の充実につなげていただきたいと思います。会場を引き受けてくださった江名小学校の皆様、本当にありがとうございました。
学校組織マネジメント講座
9月18日、教育課題研修「学校組織マネジメント講座」を実施しました。講師として ウィネスジャパンコーチング&コンサルティング 大野 宏先生をお招きし、「ミドルリーダーとしての資質向上に向けて~コーチングの技法を生かして~」の題で講義・演習をしていただきました。
研修に参加された先生方は、コーチングの理論を学ぶとともに、ペアを組んで「認知(ほめる)技術」「傾聴(話を聞く)」のコーチングスキルについて演習を通して学ぶことができました。
研修した先生方からは、以下のような感想があげられました。
・コーチングの手法は、技法だけでなく相手に対するリスペクトの姿勢が大切であると感じた。
・改めて質問されることで、自分を振り返り考えることができるので、同じ職場の先生方と実践していきたい。
・相手をよく観察し、褒めてほしいポイントを見つけ、褒められるような教師、人間でありたい。
・コーチングの体験を通して、明日からまたがんばろう!と思っている自分がいる。自分を振り返り、新たなやる気につながった。
それぞれの学校でも、若手の先生や同僚への関わり方、児童生徒との関わり方、保護者や地域の方への関わり方など様々な場面で本日の研修を活かすことができると思います。よりよい学校運営のため、力を発揮してくださることを願っています。
特別支援学校研修(初任研・新規採用対象)
秋晴れの9月12日、平支援学校にて「特別支援学校研修」が行われました。初任者・新規採用養護教諭・新規採用学校栄養職員の先生方が参加しました。
開会式の後、齋藤教頭先生による「特別支援学校の概要」についてのお話、各学級に分かれての参観・実習と進みます。温水プールでの水治訓練や、パラリンピックでも行われるボッチャというゲーム、個に応じた学習などを見せていただきました。
午後は「特別支援学校の現状と課題」について、コーディネーターの先生と進路指導部の先生が講義をしてくださいました。その後、小グループに分かれ、支援学校の先生との懇談会を行い、普段、子どもと接する際に心がけていることなどについてお話しいただきました。
校長先生からの「校種は違っても、同じ教員としてがんばっていきましょう」という励ましや、講義の中で支援学校の先生が話された「我々教師は種をまく立場。芽が出て育つのはそれぞれ早さが違う。その子にとって、どんな種をまけばよいのかをしっかり考えるのが大切」というメッセージに、先生方は深くうなずいていました。
貴重な研修の場を提供してくださった平支援学校の皆様、本当にありがとうございました。
図書館教育講座・学校司書研修
2学期が始まり2週間となった9月6日(金)、文化センターにて「図書館教育講座」「学校司書研修」を実施しました。午前中は「いわきの読書環境を豊かにする会」の方々と学校司書、図書ボランティアの方が一堂に会し、交流会を実施しました。会場にはコスモスや吾亦紅の花が生けられ、秋の訪れを感じながらの研修でした。
長年にわたり読み聞かせ活動や学校司書設置に向けた活動等を続けてこられた会の皆さんによる、からくり絵本の紹介、読み聞かせの基本講座などがありました。
午後は、司書教諭の先生方と学校司書による研修です。青山女子短期大学教授の堀川照代先生をお招きし、学校図書館の役割、司書教諭と学校司書それぞれの役割などについて講義や演習を通して学びました。
受講した先生方からは「学校司書と司書教諭の協力が、よりよい図書館作りにつながると思った」「司書教諭の役割が多岐にわたることが分かった。できることから学校で行っていきたい」「図書館の機能や役割についてよく分かった。図書館と子どもたちをつなぐ立場として、取り組んでいきたい」などの感想が寄せられました。新学習指導要領で示されている子どもの学びはまさに、図書館教育で進めてきた学びの姿と重なります。読書センター、学習センター、情報センターの3つの機能をもつのが図書館です。
講義をしてくださった堀川先生、午前の部に集まってくださった図書館ボランティアの皆さん、豊かにする会の皆さん、貴重な時間をありがとうございました。