センターの研修等

教職2年次研修

 1月16日(木)は教職2年次研修を実施しました。昨年4月に各自がテーマを設定し、各校において検証授業等を行って研究してきた成果を一人一人発表し、協議しながら互いに高め合いました。また、後半はこの1年間の成長を振り返るとともに、3年目を迎えるにあたり、課題解決への具体的な取組みについて同期採用の仲間と協議しました。さらに、研修調査室長の講話を聞いて、今後も自ら継続して研究と修養を続けていくことを胸に日程を終了しました。

 昨年度は新採用として1年間初任者研修を受講してきたフレッシュな先生方ですが、さらに1年間が経過して、今は頼もしさがさらに増してきています。周囲の方々への感謝の気持ちと謙虚さを忘れずに、ますます飛躍していただきたいと願っております。

  

 

授業力向上講座Ⅲ 中学校国語

 日差しの暖かさに、真冬であることを忘れてしまいそうな14日、小名浜第二中学校を会場に「授業力向上講座Ⅲ 中学校国語」が行われ、19名の先生が受講しました。講師には、昨年度に引き続き、筑波大附属中学校の岡田幸一先生をお招きしました。

 前半は、1年生の教室での授業です。「少年の日の思い出」(ヘルマン・ヘッセ)の導入を行っていただきました。「自分の生活と比べてみる」という視点での教材との出合わせ方や、友達の着眼点と比較するためのグループ活動などを行いながら、あっという間の50分でした。

 

 後半は、講義です。本時の授業についての解説に続き、「沼地」(芥川龍之介)を教材化するとしたら、どのようなところに着目するかというワークショップを行いました。

 

 生徒の気づきや研修者の先生方の発言にじっと耳を傾け、丁寧に拾ってくださる岡田先生。国語教師としての専門性と優しいお人柄がひしひしと伝わってくる研修となりました。参加した先生方からは「定番教材の指導でも、常に新しい取組を入れていく大切さを感じた」「生徒の考えを肯定したり引き出したりすることが、学ぶ意欲につながっていくということを改めて学んだ」「読書離れといわれる中、我々が国語科としてやるべきことのヒントを教えていただけた」などの感想が寄せられました。

 岡田先生、本当にありがとうございました。会場校である小名浜二中の先生方も、大変お世話になりました。

教育実践研究発表大会②

 今年度の講演会講師は、前筑波大学附属小学校副校長で現在は「授業・人」塾代表として国内はもとより海外でもセミナーや飛び込み授業を行って大活躍中の田中博史先生でした。

 「『主体的・対話的で深い学び』の視点からの授業改善」~対話の授業で一人一人の主体性、思考力をどう育てるか~のテーマに沿って、豊富な実践例についてユーモア溢れるトークや映像を交えて紹介してくださいました。笑いの中にも教師としてのあり方の本質に迫る貴重なお話をいただきました。

 

【参加者の感想】

・対話的な授業を効果的に行うには、相手意識が大切であることが分かった。私も授業で対話を取り入れるが、形式的になっていないか、必要性があるのかをもう一度見直していきたい。

・田中先生も相手の反応によって話す内容を変えていたので、「相手を意識した話し方とはこういうことなのだ」と実感することができた。

・教師として日々行っていることをもう一度問い直したり、意味があることか、こう改善したいという気持ちが生まれたりした。変えていくことを肯定的に話してくださり、とても力が湧いた。

・ユーモアがあり、視点を変える必要性など大変参考になるものだった。また、学校経営的な感性も感じられ、とても感銘を受けた。

・昨年通りを踏襲しただけの教育課程のもとで、昨年と変わらない年間計画に従って、いつもと変わらない授業をしていたら、子ども達は考える力を育むことができないと感じた。「~ねばならない」ではなく、自分自身が変革を恐れず、主体的に生活していきたい。

・子どもに対する授業については日頃考えているが、校内研修がなぜ楽しくないのかについて考えることはなかった。研修主任として、これをきっかけに考えていきたい。

・3学期を明日に控える今日に聞けてとてもよかった。勤務校の先生をもっと誘えばよかった、等々。

 総合教育センターでは、これからも先生方のニーズに応じた研修講座を実施していきます。2020年も、ともに学びましょう!いわきの子どもたちのために。

教育実践研究発表大会①

    2020年最初の研修は「教育実践研究発表大会」です。

   いわき市内外から、小・中学校、幼稚園、特別支援学校から240名の先生方が参加しました。

 まずは、総合教育センター調査研究委員による教育実践発表からスタートです。

 「3つの資質・能力の育成を目指す『主体的・対話的で深い学び』への授業改善」~子ども一人一人の確かな学びを支える授業のあり方~をテーマに、調査研究委員会が2年間の研究の成果を発表しました。いわき市内小・中学校の先生方20名により構成される調査研究委員会は、国語、社会、算数・数学、理科、道徳、外国語活動・英語、生徒指導、特別支援教育の8つの部会があります。参加した先生方には希望する部会において、授業動画を視聴していただきながら授業改善や小中連携の視点から「えんたくん」を使って自由に協議していただきました。

  

 参加した先生方からは「調査研究委員の先生方が熟慮されて作った授業、とても興味深く学ばせていただいた」「現状の仕組みの中で、とても多くの学びを得ることを確信した」「えんたくんを活用した話合いは、少人数で話しやすく、とても楽しかった」等の感想をいただきました。

 なお、授業動画は「授業解説シート」の中にあります。「単元構想シート」「評価結果シート」と合わせてぜひご活用ください。

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【各部会のシートはこちらから】

FCSコンピューター→Kドライブ(総合教育センター配布用)→調査研究委員会→ここからお入りください→各部会へ

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【協議で使用した「えんたくん」はこちらから】

FCSコンピューター→Kドライブ(総合教育センター配布用)→実践研究発表大会【えんたくん】→各部会へ

特別支援学級等新任担当研修②

 12月26日(木)は、今年度特別支援学級や通級指導教室を初めて担任する先生方を対象に特別支援学級等新任担当教員研修②を実施しました。午前中は「教育課程編成に向けて」というテーマで、総合教育センター教育支援室指導主事による講義・演習を行い、午後からは「教育課程作成の実際」をテーマに、講義・演習を行いました。参加した先生方は、もう新年度へ向けての準備を着々と進めていました。

 

 

【受講した先生方の感想】

・来年度の教育課程編成に向けて、生徒の特性と学力を考慮しながら、本当に必要な力を積み重ねていくことができるように考えていく。

・新学習指導要領の実施に伴い、特別支援教育の学習内容も変わってくると思う。また、高校入試制度が変わることにも対応し、生徒の希望に合った進路実現のために、教育課程を工夫して編成し、学力向上を目指していきたい。

・たくさん情報を交換する時間があり、3学期、次年度に生かしたいことがあった。普段なかなかこういった機会はもてないため、今回の研修は良い機会になった。

・教育課程編成の裏付けになっている内容が分かったので、今在籍している生徒たちの実態に合う教育課程になっているのかを改めて見直し、次年度の編成に生かせるようにしたい。

幼稚園新規採用教員研修<一般研修④>

 12月26日(木)総合教育センターにて、幼稚園新規採用教員研修<一般研修④>を実施しました。市内の市立・私立幼稚園の新規採用の先生方が参加しました。

 研修は、総合教育センター研修調査室長が講話「新規採用教員研修を終えるに当たって」、いわき市立藤原幼稚園教諭 吉川 佳奈 先生 が講義「先輩教員の実践から」、いわき市立高坂幼稚園長 吉田 明美 先生 が講義・演習「幼児理解の方法と評価(ケーススタディを通して)」、子ども支援課指導教諭 千田 歩 先生 が講義・協議「実践の振り返りと2年目に向けて」と、実施しました。

 

 藤原幼稚園 吉川先生には、日々の実践からの具体的な幼稚園教員の姿をお話しいただきました。また、高坂幼稚園 吉田園長先生には、幼児の姿から思いをどうくみとっていくのか、幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿を意識して演習を進めていただきました。

 研修者からは「先輩の先生方の実体験を聞いたり、今後の進め方や挑戦する気持ちをもてたりと、とても貴重な研修となった」「子どもを様々な面から見ていく大切さを学ぶことができた」「二年目に向け、これから自分が意識すること、心がけることは何かが分かった」等の感想が寄せられました。

  

 幼稚園新規採用教員研修は今回で一区切りとなります。各園において、今後も学び続けながら、子どもたちのために教育に当たっていただきたいと思います。

授業力向上講座Ⅲ中学校社会

 12月19日(木)、授業力向上講座Ⅲ(応用)中学校社会 を実施しました。市内の社会科の先生が参加されました。筑波大学附属中学校主幹教諭 関谷文宏先生 を講師としてお招きし、「『主体的・対話的で深い学び』の視点からの授業改善」の題で、講義・演習を進めていただきました。

 問いを立てさせること、学習指導要領及び評価の考え方、探究的な学びの構築、評価問題の作成における留意点などについて、豊富な資料、具体的な事例と実践に基づいたご指導をいただきました。

  

  受講された先生からは「毎回新しい知識を具体的に学ぶことができ、エネルギーをいただけました」「知識の幅や思考を広げさせていくくための工夫に取り組んでいきたいです」「生徒が考えを自由に表現できるような機会を増やせるよう工夫していきたいです」等の感想が寄せられました。

 中学校でも、新学習指導要領移行期間として、3つの資質・能力を育成するための授業改善・評価改善に取り組まれている方が増えてきているものと思います。今日の研修を生かし、子どもの学びを深めていきましょう。

 

授業力向上講座Ⅲ 中学校数学

令和元年12月10日(火)勿来第一中学校にて、「授業力向上講座Ⅲ中学校数学」を行いました。

 講師には、筑波大学附属中学校の近藤 俊男先生をお招きし、中学校1年生に対して平面図形の単元での数学の授業を行っていただきました。

 本時は、基本的な作図の方法を、円の性質や図形の対称性にして生徒に考えさせる場面でした。課題意識を持つことができる教材を提示し、生徒はどのように問題を解決すればよいのか説明できるようがんばっていました。また、近藤先生には、生徒の表現した素直な考えを丁寧に扱うことの大切さを学びました。


 授業の後には、「主体的・対話的で深い学び」の視点からの授業改善について近藤先生からご講義いただきました。豊富な実践例や理論に裏付けられた貴重なお話から、具体的な授業改善の方法を学ぶことができました。
先生方からは、
「自ら新たな方法を見つけようと試行錯誤する粘り強さを生徒に身に付けさせたい。」
「深い学びに伴い、多様な考え方に対応できる教師の在り方も必要であると強く感じた。」
「生徒の学びを待つ姿勢や声かけなどが素晴らしいと感じた。」
といった感想が寄せられました。

参加した先生方には、是非本日の学びを実践へとつなげていただければありがたいです。
近藤先生、本日は本当にありがとうございました。

学校司書研修⑧

 11月29日に学校司書研修が行われました。

 まずは2学期の実践報告・情報交換です。読書の秋にちなんだ実践の紹介や、各校での授業支援に関する取組について、紹介し合いました。新聞を活用した事例や、図書ボランティアとの協力などの事例が出されました。同方部内の学校司書でブラックパネルシアターを企画し、複数の学校で披露したという実践も紹介されました。

 

 次は今年度の取組を広く紹介するための話し合いを行いました。ふくろう図書便りやデータベースで取り上げる内容について、積極的に意見を出し合いました。

 最後は、「リテラチャーサークル」という読書の手法について学びました。4・5人のグループで同じ本を、役割を決めて読み進めるというものです。「クラブ活動でできそう」「役割が決められることで、丁寧に読み進めることができる」など、行ってみての感想が挙げられました。

 

 12月に入り、各学校の図書館も冬やクリスマスの掲示になってきていると思います。子どもたちのみならず、先生方も積極的に図書館を訪れ、学校司書とお話ししてみてください。きっと、読書のみならず、調べ学習の進め方や参考となる図書など、日頃の授業のヒントが見つかることでしょう。

 

初任者研修 授業研修④

 枝に残った柿の実が、冬の始まりを感じさせる時季になりました。

 11月28日は「授業研修④」を文化センターにて行いました。事務室が4階に移転して初めての研修です。全部で4つの講義・演習が行われました。

 はじめは生徒指導についての講義です。児童生徒理解や集団作りについて学びました。続いて授業改善のための演習を行いました。今回はフィッシュボーン法という思考ツールを用いて話し合いました。

 

 

 次はICTの活用についての講義です。デジタル教科書や実物投影機など、先生方は実際にパソコンを操作しながら「こんなことができるんだ!」と、自身の授業での活用をイメージしながら取り組んでいました。

 最後は研修調査室長による講義「実施校訪問から見た実践的な課題」です。実施校訪問や、初任者の様子をふまえながらの具体的な話や、励ましがありました。

 

 

 この日は日々初任者へ指導をしておられる先生方も集まり、情報交換や次年度に向けての協議を行いました。初任者の先生方を熱い思いで育ててくださっている、指導教員の方々や、各校の校長先生をはじめとする先生方のお力で、初任者一人一人が着実に成長していると感じる一日でした。

 早いものでもうすぐ師走です。くれぐれも体調や車の運転に気をつけて、2学期のまとめに取り組んでいきましょう。