植田東中学校 Ueda Higashi J.H.S.
本日15日(火)、本校はいつも通りに登校し普段通りの学校生活を送りました。
いわきの北地区(平・好間・赤井など)の甚大な被害を知らない本校の生徒達も数多くいます。そこで、帰りの学活で亡くなられた方々への哀悼の意を込めて黙祷しました。その後、校長から「被災の現状といつも通りの幸せ」について話をしました。
話の概要を次の通りです。
「皆さんには週番の先生からもあったように、今日いつも通りに登校し合唱コンクールの朝の練習をしていることの素晴らしさを感じてほしい。皆さんもテレビを見て知っていると思いますが、全国で甚大な被害があり亡くなられた方や行方不明の方が多くいます。福島県も例外ではなくいわき市でも夏井川・好間川・新川が氾濫し、多くの家が床下・床上浸水などの被害に遭いました。本校の先生も床上浸水で全ての家具が使えなくなりました。
また、平地区を中心に4万世帯を越える家で断水が続いており、復旧の見通しが立たない状況です。そんな中、平のある中学校の校長先生が被害を被った地域を回っていたところ、高校生を含む多くのボランティアの方々が一生懸命に清掃活動などを手伝っていたという話を聞き、素晴らしいことだと感じました。可能なら本校生も全員、被災した地域を実際に見て清掃作業をしてほしいと思うくらいです。
校長先生は2011年3月11日の東日本大震災の時、久之浜中学校にいました。3年生の皆さんは小学校入学前、1・2年生は4歳5歳のことで覚えている人は殆どいないと思います。あの時の凄惨な出来事は今でも忘れません。今、いわきの北地区の被災者は大震災の時と同じ苦しみの中で必死に生きています。私が保管していた東日本大震災で壊滅的な被害を受けた久之浜・四倉地区の写真を生徒昇降口に掲示しました。それを見て一人ひとりが、何かを感じ、そして何かを始めましょう。生徒会を中心にアクションを起こすこともその一つです。
皆さんは毎日当たり前に使っているライフラインや普通に生活できることに感謝していますか? 学校のきまりを守らなかったり、友達の良いところを見つけないで文句ばかり言っていませんか? 普通に暮らせることに感謝し、今被災して苦しんでいる方々に想いを馳ながら頑張ってみようじゃありませんか? そういうことが植田東中の生徒は必ずできると期待しています。」
このような話を生徒全員に話しました。人は平凡な生活の中で幸せを噛みしめるどころか、月日が過ぎると忘れてしまうことが残念ながらあります。でも今回の台風による被害で苦しんでいる人々が必死に生きていることを心に受け止め、毎日をいかに過ごすかを考え、行動できるかを生徒達には学んでほしいと思います。
「勉強ができる」とか「運動ができる」ことよりも遙かに大切なことである「思いやり」や「感謝」の気持ちを心に深く刻んでいける人になってくれることを切に望みたいと思います。
【昇降口に掲示したメッセージ】
【8年前の甚大な被害があった東日本大震災の写真を掲示】
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