授業力向上講座Ⅲ(小学校国語)

 平成29年11月29日(水)いわき市立高坂小学校にて、授業力向上講座Ⅲが開催されました。講師として、筑波大学付属小学校の二瓶 弘行 先生においでいただき、5年生の詩の授業を行っていただきました。
 詩の表現技法を学習する中で、子どもたちに自分の言葉で表現する「言葉の力」が育まれていきました。さらに、終末での「反復」表現を意識して、学んだ詩の続きを思考させる場面では大きく盛り上がりました。本研修の目的でもある「思考力・表現力・判断力」の育成に向け、授業作りに関する様々な気づきを得ることができました。
 授業後の講義では、「金子みすゞ」の詩をもとに表現力の育成に関する貴重なお話を聞くことができました。
 二瓶先生より、講義の中で紹介された「犬」の最後の一文は、
「ふっと さみしくなりました。」
と教えていただきましたので紹介いたします。金子みすゞさんの反復技法の奥深さを感じる文章です。
 詩中の一文を考えることは、詩の心を考えていくことであり、当たりはずれが重要ではないこと。子ども達一人ひとりが作品と真剣に向かい合って考えた文は、どれもすばらしいと伝えることが大切であるとのお話でした。そして最後に「なぜ、さみしくなったのだろうね。」と問いかけてほしいと、二瓶先生は帰りの電車に乗られる直前まで、熱くお話をされていました。

研修者の感想には、  
 「数行の詩の中につめこまれた表現の工夫を学ぶことができ、さらにクラスの中でどのように児童の考えをつなげていけばよいかを実際に見ることができ、大変勉強になった。」「早く自分の学級へ帰り、授業がしたくなった。」
などが書かれていました。
 お忙しい中おいでいただきました二瓶先生、本当にありがとうございました。