日誌(今日の記事です) 

「主体的・対話的で深い学び」を促す数学の授業

本日12月20日(金)1校時に 2年数学「平行と合同」の単元で研究授業を参観しました。授業の導入は,これまでに学んでいる平行線や角の性質を確認することからスタートしました。

以前に解いた問題を示し,補助線を用いたことを想起させました。生徒たちの表情やつぶやきからは記憶が呼び起こされたことが伝わってきます。

次に,写真に示した角度の求め方を問う課題を提示しました。授業者は,角同士の関係性や図形の性質に着目して根拠を明らかにして説明するよう要求しました。

この問題では,角度の求め方がいくつか存在し,多様な考えができます。まずは,個人で補助線を引いて考えをまとめていきます。

次に様々な考え方を代表の生徒が説明した後,質疑応答がなされました。スラスラと説明できる生徒もいれば,じっくりと時間をかけて説明する生徒もいます。「みんなちがって,みんないい。」そんな印象を強く感じました。

その後,先ほどの問題に角度の情報を加えて,実際に値を求めていきます。

 

 そして,「求めた値が正しいか」「どのように求めたか」を互いに説明したり質問したりするために席を移動していきます。教室内には「ああ,そうか~」「なるほど」「気づかなかった」「分かった~」といったつぶやきで満ちていました。

 さらに,授業者は同じ図形ながら角度の数値を変えた類似問題を提示します。生徒たちは,先ほどまでの学びをフルに発揮し難なく答えや根拠を導き出しました。

すると,あることに気づく生徒が数人現れました。そう。それをまとめると,こうなります。

この性質を用いれば,次のような問題にも応用が利きますね。

こうなると,もっと難しい問題にも挑戦したくなるのが人情です。指導者はなんと,発展問題も準備していました。これは,さすがに難しい。

でも…先ほどの図形を探し当てれば何とかなりそうですね。時間内では全てを解ききることがでいませんでしたが,新たな学習意欲が芽生えた生徒の表情を見届けながら教室をあとにすることができました。

生徒の知的好奇心を揺さぶりながらテンポよく授業が進んだ印象を受けました。また,丁寧にスモールステップを踏んだことで生徒の思考も促進され十分な理解が図れたようです。

本校では,ICTを活用しながら,「主体的・対話的で深い学び」を促す本時のような授業を展開しています。