こんなことがありました。

Nコン放送全国大会決勝審査~ラジオ番組部門~

 8月20日(火)に東京の千代田放送会館で行われる「NHK杯全国中学校放送コンテスト決勝審査会」。今回は ラジオ番組部門にエントリーしている「選挙は非日常?」をご紹介します。

 南中は 昨年度いわき市選挙管理委員会から「選挙啓発動画」の制作を依頼されました。若い世代や働き盛り・子育て世代の投票率を上げるためのものですが、まだ選挙権のない生徒たちにとってはわからないことばかり。そこで、市選管の坂本さんに、選挙を取り巻く現状や課題、そして各自治体で行われている選挙啓発の取り組みなどについて講話をしていただきました。 

 その中で「投票に行こう!」という前向きになるポジティヴなメッセージ を動画に盛り込んでほしいというリクエストがあったのですが、逆に「投票に行かないとたいへんなことになるよ」というネガティヴなやり方もある というお話を聞きました。もちろん生徒たちが制作した動画「選挙は非日常?」は前向きなメッセージがいっぱい込められた作品となりましたが、「映像が前向きだから、音声のみのラジオ番組では思いっきりダークな世界を描いてみては?」というアイディアが出され、制作に取りかかったのです。

 ※ポジティヴなメッセージを込めた動画「選挙は非日常?」の視聴はコチラから

  ⇒ 中学生が考え制作する選挙啓発動画

 

 ラジオの特徴を生かして、ドラマ仕立てで番組は進みます。選挙に無関心な生徒がパラレルワールドに迷い込むと、そこは60歳以上にしか選挙権がない世界。あまりに若い世代が無関心で投票率が低いことから、どんどん選挙権年齢が引き上げられ…という設定です。あり得ない話ですが、リアリティを出すためにそれぞれの役になりきって録音を行いました。 

   

 そんな世界で選挙が盛り上がるわけがない…と思ったら大間違い。なんと高齢者のために様々な施策を講じる政党同士が街頭演説で火花を散らしていました。さすがにそこは 生徒だけでは演じきれない!ということで、先生方にご協力をいただきました。事前に丁寧に脚本を読み込んでキャラ作りを行い、迫真の演技で録音に臨んでくださいました。 

 ここで制作中のエピソードを1つご紹介しましょう。生徒たちは学習はもちろん、それぞれの部活動、生徒会活動など多忙な毎日を過ごしているため、なかなか全員が揃っての制作ができません。前半部分に生徒と母親との会話があるのですが、実は 2人の日程が合わなかったため別の日に放送室にやってきて自分のパートを録音しています。もちろん仕上がった作品を聞いても、まったく不自然さは感じられません。お互いの役やキャラクターをしっかりと理解して臨んだおかげですが、きっと制作に携わった6名の生徒たちは、完成した番組のイメージを共有していたのでしょうね。 

 そして結末は… 番組は8月27日(火)のお昼の放送でオンエアの予定です。どうぞお楽しみに。