「百日紅 坂がそのまま 門内へ (波多野爽波)」

夏休みに入って,子どもたちが学校に来ません…。
話題を見つけにくいので歳時記連発です。それにしても,長倉小学校で良かった…。豊かな環境のおかげで,なんとかつなげます。
「百日紅」は「サルスベリ」と読みます。木の皮が滑らかなので「サルスベリ」なのだと思います。漢字だと「百日紅」で,かなり印象が変わりますよね。
それにしても,この俳句,長倉小学校にピッタリです。もしかしたら,校地内に波多野爽波さんが潜んでいるのかと思いました。…探してみたのですが,それらしき人物はいませんでした。
「正直に 咲いて こぼれて 鳳仙花 (遠藤梧逸)」

毎年,同じ場所に咲くのです。誰も種をまいていない…。
本校敷地にある数々の樹木が,毎年同じ時期に花咲き,実をつけます。加えて一年草と言われている草花も,毎年同じ時期に花咲,種をこぼします。
「正直」という言葉がぴったりの,命のつながりです。
毎日,各教室の授業の様子を見てまわる本校校長…。
この日は職員室に戻るなり,僕にこう問いかけました…。
「返事はどうして『はい』なんだ?」「子どもに聞かれたとき,答えられないだろ?」「『うん』じゃダメなのか?」
…僕は答えられませんでした…。と言うわけで,調べました。
「はい」には次の意味があるそうです。
①相手の言葉を聞いていることを表した言葉
②肯定・承諾の意味を表す言葉
③注意を促す言葉
ちなみに「はい」の反対の言葉は「いいえ」だそうです。極めて英語の「YES」に近いのが,返事に使われている「はい」です。やはり返事は「はい」ですね…。
そう言えば…本校校長が僕にこう言ったことがありました。
「返事は『はい』か『YES』だ!」
この言葉だけを紹介すると,なにか高圧的な感じがして誤解をまねきそうですが…この時,校長先生は笑顔であったこと,僕も笑顔であったことを付け加えておきます。
「児の声が 割り込む電話 花糸瓜 (藤石すぎ乃)

なるほど,あの糸の様子は「電話」ですね。
夏休みで割り込む児の声が聞こえない…少し寂しそうな今日の糸瓜でした。
前回の歳時記…
「草茂る 一滴の水 天になし」となってくると,こうなってきます。
あっちでも…

こっちでも…

「夏休み,先生って何やってるんですか?」と良く聞かれますが…
もちろん「除草」だけではないことを付け加えておきます。
「草茂る 一滴の水 天になし (神谷沙魚子)」

「一滴の水天になし」のこの暑さです。
水がないのに,草たちは元気です。
この広い敷地…除草剤は使えない…となってくると…。
またの機会にお知らせします。
「孔雀草 かがやく日照り 続くかな (水原秋桜子)」
孔雀草=マリーゴールド,です。


マリーゴールドにも,様々な咲き方・色があるのですね…。
本校敷地内だけでも,3種類確認しました。
第6学年の学年通信「希望」(7月20日付)からの引用です。
「保護者の皆様の中には,絵本作家のぶみさんの絵本『ママのスマホになりたい』を読まれたことがある方もいらっしゃると思います。『いつもママがスマホばかり見ていて,僕の話したいことを聞いてくれない。僕の事なんてどうでもいいのかもしれない。いっそのことママのスマホになりたい…』というようなストーリーの絵本です。主人公・かんたろうの気持ちは,絵本の主人公特有のものではなく,だいぶ大人びてきた6年生にとっても,共通だと思わずにはいられません。
携帯電話(スマホ),特にSNSを通してのコミュニケーションは大変便利です。また,仕事上、必要なときも多々あります。ただ,親にとって子どもが特別な存在であるように,子どもにとっても親は特別。親だからこそ話せること,話したいことがあるものです。話すことで元気になったり,安心したり,スッキリしたり…。目を見て直接コミュニケーションをとることは,相互理解だけではなく,心に安定をもたらしてくれるすばらしいことです。
お子さんの声に耳を傾け『心に寄り添える時間と心のゆとり』を持ちたいものですね。…」
以上が引用文です。ぜひ皆様と考えたい内容です。子どもたち,現在夏休み中です。一人で家にいる時間が長いかと思われます。時間を埋めるのは,ゲームでしょうか,ネットでしょうか…。
僕も帰宅後には,息子との『心に寄り添える時間と心のゆとり』を持ちたいと思います。
先日(23日)お伝えした,1年生の「ひゃくまんてん」についてです。
「1年生になって成長したこと」を懇談会で保護者の皆様からお話をいただいた内容です。7月5日付の第1学年の学年通信から引用いたします。
・朝,自分で起きるようになった ・身支度が早くなった ・食事の量が増えた ・翌朝に備えて夜寝るのが早くなった ・宿題を自主的にやるようになった ・音読の声がはっきりしてきた ・挨拶が上手になった ・言葉遣いが良くなった ・チャレンジ50のおかげで料理に興味をもつようになった ・自分のはしを洗うようになった ・雑巾の絞り方が上手になった ・弟の面倒をよく見てくれるようになった ・天気予報をチェックして自分で傘を準備するようになった ・自分のことは自分でできるようになった ・食べ物の好き嫌いが減った ・次の日の準備が習慣になった ・文字がしっかりしてきた ・計算カードが早くなった ・ハンカチちり紙など張りきって準備するようになった ・お手伝いをするようになった ・自分から仕事を見つけるようになった ・お皿洗いを喜んでしてくれる ・窓ふきに進んでチャレンジする ・「手伝いのご褒美にお小遣いを…」と言わなくなった ・祖父が新聞を手に取ると眼鏡を持ってきてくれる ・母が配膳を始めるとお盆を持ってきてくれる ・自然に手伝いができるようになった…
1年生が,この1学期にできるようになったことです。特に下線部分については,30才を超えた大人でもできないことがあるのではないでしょうか…。
「ひゃくまんてん」…約27年間分の100点の価値がある,すばらしい学期だったと言えると思います。
朝,子どもたちが教室に入って最初に目にする黒板の文字…これを「朝板」と呼びます。通常は,前日の放課後,もしくは児童登校前の早朝に,担任が書きます…。
今回は終業式の日(20日)の朝板です。
まずは1年生のある学級です。

〇〇〇〇に何が入るのか…本当に気になります。ご家庭で聞いてみてください。それにしてもよく見てください…。「ひゃくまんてん」です!「ひゃくまんてん」ですよ!100点を一万回取らないと「ひゃくまんてん」にはならないのです。一日一回百点を取ったとしても,約27年間かかるのです。…でも,1年生の成長を考えると,27年分の100点の価値はあるなと感じます。(詳しくは後日)
次に6年生の朝板です。

同じ小学校でも,訴えるメッセージはかなり違いますよね。でも,共通することは「みんなよく頑張った!」ということです。
通信票を持ち帰ったと思いますが,「ほめる」「励ます」材料です。くれぐれも「けなす」「落ち込む」材料にはならないようにしてください。