できごと

全校集会のお話

今日は、全校集会がありました。
表彰伝達のあとに「校長先生のお話」がありました。
今日のお話は、「リサさんと大ちゃん」というお話でした。


 今日は、校長先生がいた学校での話です。

 先生のいた学校にリサという女の子がいました。とっても優秀で、テストはすべて100点の子どもでした。ピアノを弾かせても完璧にできました。絵も上手でした。水泳もダントツに速く泳げました。先生たちはとっても優秀な子どもだったので、みんな驚くくらいでした。でも、リサさんは、あまり友達がいなくてひとりでいることが多い女の子でした。

 そのリサさんと同じクラスに大ちゃんという男の子がいました。大ちゃんは体が大きく、体重は80キロくらいあります。あんまり太っているので運動は大の苦手でした。勉強も同じく苦手で、成績はいつも一番ビリでした。でも、大ちゃんはとっても優しくて、いつも誰かの手伝いをしてあげていました。雪かたしも一番にやります。ボール拾いだってすぐにいきます。教室のゴミを集めるのもいつも大ちゃんでした。だから、みんなの人気者でした。

 ある時、リサさんは、そんな大ちゃんに向かってこんなことを聞きました。
「大ちゃん、大ちゃんはいつも友達のこと手伝ってるけど、どうして?」
実は、リサさんは友達のことを手伝ったりすることはなく、自分の事が終わると本を読んでいるような子だったのです。ですから、大ちゃんのしていることが不思議だったのです。

 大ちゃんは、こう答えました。
「そんなの当たり前じゃない。だって、みんなで一緒にいるんだから。」
この大ちゃんの言葉を聞いて、リサさんは気がついたのです。

 自分だけができるいいというのは、本当は良いことではない。みんなのことを助けてあげてみんなが幸せになるようにしてあげることのほうが良いことなんだって。
 リサさんは、そのことに気づいてから友達を助けてあげられる子になりました。そして、リサさんの周りにはいつも友達がいるようになりました。

 リサさんは、大ちゃんに教えられたんですね。みんなで一緒に生活してるんだから自分のことだけ考えてちゃダメなんだって。

 みんなにも同じことは、ありませんか?校長先生は、実はよく目にしています。
たとえばね、校長先生は、3年生以上の書写を教えています。後片付けのときに、それぞれ筆を洗ったり、すずりを洗ったりします。そうすると、水道だけでなく床にも墨がついたりするんですね。でも、自分の片付けだけをして全く床をふこうとしない人がいます。その一方で、○○さんはいつも言われなくて床をふくんです。先生は、いつも感心してみていました。

 では、この違いは何なんだろうか。きっと心のきれいさなのかな?と思います。いくら良いことを言っても、きれいな格好をしていても、心が汚い人は分かってしまいます。自分だけで終わる人とみんなのことを考えられる人、皆さんはどちらの人になりたいですか?

今日は、「リサさんと大ちゃんのお話でした」