こんなことがありました。

2通の手紙~道徳の授業から~

3年の道徳の授業を参観しました。きまりや規則は,社会の秩序を維持する上で必要なものです。ですから,「きまりや規則は守らなければならない。」それは,わかっているけれど…。

ある動物園の入園時刻は,16時までと決められていました。しかも,子供は保護者同伴でなければならないと…。

そんなある日,誕生日を迎えた3歳の男の子を連れた小学生の姉が動物園の入り口に到着しました。でも,16時を2分ほど過ぎています。保護者の方は同伴していません。

実際,物語に登場する入園係のおじさんは,特別に入園を認めています。しかし,閉園時間の17時を過ぎても,姉弟は園内で行方不明に。動物園の従業員総出で捜索した結果,ようやく発見。姉弟は無事に帰宅しました。

先生からは,その判断が正しかったのか否かが発問がありました。

生徒たちは,その判断の是非を根拠も示してタブレット端末から答えていきます。ICTを活用しながら,それぞれの意見を共有し議論していく。そんな授業が展開されていきます。

 その後,入園係のおじさんのもとには2通の手紙が届きます。1通は,姉弟の母親からの感謝の手紙。もう1通は,上司からの懲戒処分の通知。

 情にほだされて姉弟を入園させたことは間違いだったのか?どんな理由があろうとも規則を守るべきだったのか?

そもそも「きまり」はなぜあるのか?

つぶやきや発言から,葛藤する生徒の気持ちが十分に伝わってきました。「考え,議論する道徳」勿来第一中学校では,そんな道徳の授業を実践しています。