こんなことがありました。

放送朝会 ~講話~

 週のはじまりは放送朝会。今週の講話の当番は1学年です。

 今週金曜日には、校内合唱コンクールが行われます。講話の内容は学校コンクールを控えた生徒の皆さんへのメッセージも含まれていました。

 

以下、講話の内容です。

 

 私は動物が好きで、幼い頃から家にはインコやハムスター、アヒル、うさぎなど、いつもたくさんの動物がいました。一人っ子なので、寂しくないように親がそういう環境を与えてくれたのだと思います。今は猫3匹と暮らしています。

 5年前のある日、近所の広場に娘とどんぐりを拾いに向かうと、我が家の猫たちが後からついてきました。人間でいうと88歳になる老猫は、わたしたちに寄り添うようにゆっくりついてきます。若い灰色の猫は側溝の中を通り、色黒の斑のある猫は民家の庭を通って先を歩いています。猫にも様々な性格があって面白いなあと思いながら歩いていると、犬と散歩する女性に出会いました。すると、犬はわたしたちに向かって、けたたましく吠えてきました。さて、この後、どんなことが起こったと思いますか。

 なんと、灰色の猫が走って犬の前に飛び出してきました。体を大きく見せようと毛を逆立てて、シャーッと威嚇し、自分の体の倍以上もある犬に立ち向かっていったのでした。その姿に私はとても驚きました。きっと、年老いた猫や私たち親子を守ろうとしたのだと思います。言葉は話せないけれど「心は通じている」、そう思う出来事でした。年を老いた猫も灰色の猫も、すでに遠くへ旅立ってしまいましたが、どんぐりのなる季節になると、彼らを思い出します。

 さて、わたしたちは言葉を話すことができます。言葉で自分の気持ちを伝えたり、励ましたり、相手の気持ちを言葉で理解したりすることができます。ですが、言葉を使わなくても、態度や行動で自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを感じとったりすることができることってありますよね。今月は合唱コンクールに向けて昼休みや放課後に練習に励んできましたが、きっと練習を通して、各クラスとも様々な出来事があったと思います。合唱コンクールまであと少し。お互いの心をくみ取りながら、ぜひ合唱コンクールを成功させましょう!