こんなことがありました。

スタディーツアー・ファイナル!~アクアマリンふくしま

 キャリア教育の一環として「エネルギーを通して これまでの10年とこれからの10年を考える」をテーマに2年生が取り組んできた活動もいよいよ大詰め。最終的には、震災からちょうど10年となる令和3年3月11日に実施する発表会がゴールとなりますが、その日を迎えるまでにまだまだ学びたいことはたくさんあります。今回は、8月の猛暑の時期から紅葉の秋、クリスマスのイルミネーションに彩られた師走の時期…と断続的に実施してきたスタディーツアーのファイナルとなる活動の様子をご紹介します。訪れたのは「アクアマリンふくしま」さん。12月に訪れた双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館で、アクアマリンふくしまの建物内部で撮影された映像を見た生徒たちが「実際に足を運んで当時の様子を教えていただきたい!」と強く希望したのです。

 ふだんは遠足や総合学習などで訪れた学校団体を対象に行われる講座ですが、たった4名の生徒のために年始最初の開園日でたいへんお忙しい中にもかかわらず特別に講義をしていただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。45分間の学習では、当時の職員の方が撮影した被災直後の生々しい写真や映像を見せていただきました。当時3~4歳だった生徒たちは、楽しい思い出しかないアクアマリンふくしまの建物に津波が入り込み、電源が失われて多くの生き物が死んでしまった事実を知り、かなりのショックを受けていました。そしてそれ以上に、全職員が一丸となって復旧活動に取り組み、全国からの支援のおかげもあって震災からたった4か月後に再オープンしたという事実に心動かされたようです。

 講義の後は館内を閉園時間ギリギリまで見学させていただきました。目の前で愛くるしい表情を見せる生き物たちも、長い時間を車で移動して全国各地の水族館で保護してもらったり、震災直後に生まれて命を繋いできたという歴史を持っています。生徒たちは命の大切さとその尊さを感じずにはいられませんでした。

 また、カワウソの生態がわかりやすく展示されている水槽では、飼育員さんとの交流の様子やえさを食べる姿などを間近で見ることができました。久しぶりの訪問となる生徒も多かった今回、改めて地元の水族館の取り組みの素晴らしさや震災からの復興にかけるスタッフのみなさんの強い思いを知ることができました。本当にありがとうございました!