東日本大震災の教訓 ~全校集会で話したかったこと
3月11日。未曾有の大災害「東日本大震災」から9年目を迎えた今日、犠牲になられたたくさんの方々を追悼し、この教訓を忘れないため、本来は全校集会で子どもたちに話をする予定でした。
臨時休校のため、それはかないませんが、作成したプレゼンテーションの一部を掲載しますので、ご家庭での話題にしていただければ幸いです。
あの日、私は福島市にいました。小雪がちらつく寒い日でした。2時46分、私はビルの9階にいましたが、今まで体験したことのない、ものすごい揺れで、立っているのもやっとでした。机の下にもぐった人も、机ごとゆすられ、泣き叫ぶ声・・・。「つぶれる…」私は、地震で初めてそう感じ、思わず天井を見ました。
県内のあちこちで、建物の崩壊や道路の陥没が起き、多くの地域で、電気や水道も止まりました。
しかし、最大の恐怖は、まだ始まっていませんでした・・・。
その50分後・・・、私たちは、信じられない光景を目にします。
津波です。太平洋に面した いわき市も、大きな被害を受け、たくさんの尊い命が犠牲となりました。
テレビでは、各地の被害の様子が報道されましたが、あまりの惨状に、ただ茫然とするしかありませんでした。
そして、この津波が、新たな恐怖を引き起こします。「原発事故」です。
いわき市のすぐ北にある、原子力発電所が、津波の影響で水素爆発を起こし、私たちは、目に見えない第3の恐怖に直面することになりました。
大量の放射性物質が飛散し、「放射能」という未知の恐怖が、日本中を、いや世界中を震撼させました。
あれから9年がたち、落ち着いた生活を取り戻しつつあるものの、未だ4万人を超える方々が、県内外で避難生活を余儀なくされています。
海の目の前に位置する「高久」に住む私たちは、この大災害に学び、防災の意識を高めなくてはなりません。
当時、私も県内3か所の避難所で被災された方々の支援に従事しましたが、そこで一番大切だと感じたこと、それが「人のあたたかさ」「助け合うことの大切さ」でした。
「正しい知識」と「防災の意識(準備)」、「自助・共助の精神」を、日頃から身に付けておくことが大切であると考えます。
弔意を表し、教頭先生が半旗を掲げました。澄み切ったきれいな青空が、かえって悲しみを際立たせます。
14時46分には、職員室で黙祷を捧げたいと思います。
東日本大震災で犠牲になられた、たくさんの方々のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。
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