いわき市立勿来第二中学校
Nakoso second J.H.S.
師走のこの時期、何かと忙しく時が過ぎていき、まさに「光陰矢のごとし」ですね。
年の瀬を迎え、1年を振り返り、平穏な正月を迎えたいと思いますが、世間では、物騒な事件や暗いニュースが多すぎます。
特に衝撃を受けたのは、いわき市出身の27歳の男性が20歳の女子専門学校生を殺し、市内の駐車場で発見されるというニュース。また、あおり運転の容疑者が懲役18年の実刑判決を受けたものの、残された被害者の娘さん達の心情を思うといたたまれない気持ちになります。
学校関係では、高校生と飲酒をして交通事故を起こす事件は公務員としてだけでなく人としてあってはならないことだと思います。
最近の生徒に関する新聞記事で気になる報道が2件ありました。
1つ目は、児童買春の被害者にあった中高生の約7割が補導・非行歴がなく、学校にも怠けずに登校している生徒も6割弱という結果が警察庁のまとめで発表されました。
一昔前ですと、補導や非行歴または不良のような異装をしているなど、周囲で見ていてある程度、把握できたと思います。しかし、今は表面上では「普通の生徒」にしか見えないが、スマートフォンやSNSの著しい浸透により、出会い系サイトや裏サイトなどで、非行が潜在化している点がより問題を深刻にしていると思います。先日実施した「スマホ・携帯安全教室」でも講師の方が話していましたが、フィルターをかけたり使用においてのルールを子どもと決めたりするのは、保護者の責任です。ぜひ、もう一度、お子さんとしっかりと使用方法などルールを話し合って決めてほしいと思います。
もう一つ気になるニュースは「中学校の不登校傾向生徒が全国で33万人」という調査結果が昨日の新聞等で掲載されました。実際の不登校生徒の約3倍で、中学生全体の10人に1人を占めるそうです。不登校傾向の生徒の学校に行きたくない理由が「小学校の時と比べて良い成績がとれない」「テストが嫌だ」「友達とうまくいかない」「学校に行く意味がわからない」など多岐に渡っています。
2つの問題とも特効薬はないのが現実です。主な原因の一つに「コミュニケーション不足」があるのではないでしょうか?子ども達はよく「私、コミ障だから」と平気で言います。今の社会では一昔前の主な伝達手段として「人と話をする」というコミュニケーションが急激に減ってきたことが要因にあると思います。だからこそ、今「言語活動の充実」が求められていることは、とても良いことだと思います。「自分の考えや意見を人前で話す」「人が話をしている時は耳を傾ける」といったことが人間性を高める素地になると思います。
今、3年生と給食をともにして進路やいろいろな話をしていますが、SNSやコミュニケーションツールを使うのではなく、実際に話をすると相手の気持ちがわかったり、自分の気持ちも伝わったりします。たとえ、時に仲違いしたり誤解することがあっても、お互いにコミュニケーションすることで克服できると思います。
今月は3年生と給食をともにして話をすることで、一人ひとりの生徒のことがわかり、とても嬉しく感じます。できれば1・2年生とも3学期にLunch & communicationをしたいと強く思います。
世知辛い世の中ですが、まずは目の前の生徒達のためにできることをしていくことが大切であり、これからも先生方や保護者、地域の方々とスクラムを組んで「生徒ファースト」で頑張っていきたいと思います。
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