<未来創造>

5・6校時の3年生の授業


 放射線に関する学習~放射線の基礎とリスクコミュニケーション~

 今日は、放射線に関して科学的な側面から正しい基礎知識を学んで身につけるとともに、リスクコミュニケーションを通して風評や誤解への対応力・解決力を育てることを目的に、外部講師をお招きして行いました。

 授業は高エネルギー加速器研究機構放射線科学センターの髙橋一智(たかはし かずとし)先生を中心に、除染プラザのスタッフのみなさんが実験等の準備も含めて一緒に進めてくださいました。
 髙橋先生です。5校時は、放射線の基礎について学びました。

 半減期とは確率であるということを、サイコロを使って説明してくださいました。

 サイコロをふって、1~3の目が出た人は座れます。最後の一人は8回目で座れました。
 半減期で減っていくとはこのようなものだというお話でした。
 さて、放射線は見えませんが、道具を使って見ることができるようになるということで・・・

 これらで「霧箱」を作成しました。

 除染プラザのスタッフの方が丁寧に作り方を教えてくれました。

 全員が自分用の「霧箱」を作りました。

 完成したら、観察します。懐中電灯で光をあてると放射線の通った跡が飛行機雲のように見ることができました。

 どんなふうに見えたか、ワークシートに書きます。
 何回跡が見えたか、数えていた班もありました。みんな夢中で観察していました。

 6校時はリスクコミュニケーションについて考えました。
 震災後に引っ越しをして、現在東京の中学校に通っている中学1年生の悩みに答えるという内容です。
 
 「私」は友達もできて楽しく学校に通っていて、最近サッカーのクラブチームにも入って頑張っていましたが、他の中学校から来ている友達に「放射線がうつるから近づくな」と言われ、パスも回してもらえないということが起こります。最初は気にしていなかったけれど、だんだんとチームの雰囲気も悪くなってきて、どうしたらいいだろう というものです。



 真剣な表情です。
 それぞれが自分の答えをワークシートに記入して、それを元にグループで話し合いました。

 班で話し合ったことをボードに書きました。

 班の代表が発表しました。

 講師の先生からは、「福島の人だからできることがある。そのことを忘れないでほしい。」とお話がありました。そして「危ないものには近づいてはいけないが、今の福島はそうでないことの方が多いのだから、正しい知識を身につけてほしい」とも。
 授業の最初に「放射線はなんとなく怖い」と答えた人も、今日の授業を受けて、知ることで怖くなくなることもあると理解してくれたかな。