草野中学校の様子

洪水想定の避難訓練

今日の避難訓練は,洪水想定で行いました。

草野中学校の学区は、夏井川をはじめ大小様々な河川や用水路があります。米や野菜などの農作物を作る上では水は欠かすことができません。そのため、草野地区の先人たちは、豊かな恵みをもたらしてくれる水を求めて水路を築いてきた歴史があります。

一方で、豪雨や長雨による洪水の発生が心配される地域でもあります。このように自然は、私たちに恵みを与えてくれる一方で、災害をもたらすという二面性を持っています。

草野中学校のある場所は,洪水が発生した場合に1m~2mの高さまで水が押し寄せてくると予想されています。この高さは、1階の窓の高さぐらいに達すると思われます。

もし、1階に水が流れ込み、人の膝上の高さまで達したとしたら、外に避難することは無理です。水圧によって体の自由が効かなくなるからです。このような場合は、より高い場所へ垂直避難するしかありません。そこで、今日は、校舎内でより高い3階に避難しました。

防災の専門家は、避難が遅れてしまう最大の要因として、いつも大丈夫だったのだから今回も大丈夫だろうという人間の心理が働くことを挙げています。こうした心理を「正常性バイアス」と言います。経験が豊富な大人の人ほど、その傾向が強いと言われています。

どこにいても、誰といても、「正常性バイアス」に惑わされることなく、適切な判断に基づいて避難行動を起こせるようにしてほしいと思います。

そのために、日頃から自分や家族の命は自分たちで守るという心構えと備えをしておくことが大切ですね。

 

校舎3階に整然と避難する生徒たち

校舎3階の特別教室に避難し、講話や講評に耳を傾ける生徒たち