出来事

生き方を学ぶ塾「いわきグローバルアカデミー『いわき志塾』」

 10月31日(土)午後、いわき市文化センターにて令和2年度第1回「いわきグローバルアカデミー『いわき志塾』」が開催され、本校から1・2年生4名が参加しました。

 「いわきグローバルアカデミー『いわき志塾』」は、いわき市において学校と行政が一体となって進めるキャリア教育の一環として教育委員会が主催する事業であり、平成26年度にスタートし今年度で7年目を迎えています。毎回、さまざまな職業で活躍される方々を講師としてお迎えし、渾身の仕事ストーリーを聞いて、中学生が学んでいます。さまざまな職業の方々の話を聞くことで、視野を広げ、将来に向けての夢、目標、志(こころざし)を醸成します。

 今回のテーマは、「いつか世界を変える力に」でした。JICA青年海外協力隊経験者の8名の方々を講師としてお迎えし、市内の中学生65名が学びました。

 開会行事の後、グループごとに講師の先生方からお話を聞きました。それぞれの講師の先生方から、発展途上国での経験から学んだこと、人生で大切にしてきたこと、現在の中学生へのメッセージなど、熱い思いのこもったお話を聞きました。中学生たちは、話に引き込まれ、メモを取りながら真剣に聞いていました。

 「いわき志塾」は、講師の先生からお話を聞いて終わりではありません。講師の先生から学んだことをグループで話し合い、グループごとに全体会でプレゼンします。各グループとも、プレゼンで発信する内容を、付箋を使いKJ法で練り上げます。短時間でグループとしてのプレゼンをまとめるには、相応のスキルが必要となりますが、リーダー役の生徒が牽引役となり、短時間で仕上げていきます。生徒たちは、回数を重ねるごとに、プレゼンのスキルを向上させていきます。

 最後に、全体会でグループごとにプレゼン発表行います。

 【参加した生徒の感想から】

 初めは知らない人たちと活動するということに、少し抵抗がありましたが、活動する中で楽になり楽しく参加することができました。講師の先生は、たいへん濃い内容のことを話してくれました。経験は全てがつながっているということがわかりました。また、他のグループの発表を聞いて、さまざまなことがわかりました。今回、学んだことを生活に生かしていきたいです。(2年TK君)

 今回、いわき志塾に参加し、とても貴重な体験ができました。はじめに全体でJICA職員の方からSDGsについての話を聞いた後、グループに分かれて一人の講師の先生から詳しく話を聞くことができました。発展途上国の現地の様子についての話の中で、教師不足で資格を持っていない人でも授業をすることに驚きました。世界中には他にもさまざまな問題があり、それらを解決するためには、多くの人の努力が必要であることを知りました。(2年MSさん)

 私の所属したグループの先生から、「やりたいことをやる」ということを教えていただきました。先生の生き方から、自分の意思で決断し行動してきたから、人との出会いがあり、出会った人たちのことを最大限に想えているのだなと思いました。また、他のグループの発表を聞いて、その人の立場になって考えるということも、当たり前のことだが大切なんだと思いました。相手の立場になって考えるというのは、決めつけるということではなく、コミュニケーションをとるための大事な準備なんだと思いました。私は、今回の活動を通して、自分が選んだ道に後悔をしないために、きっかけを大切にしたいと思いました。小さなことをたくさん積み重ね、自信をもって人と関わっていきたいです。(2年MEさん)

 私は、青年海外協力隊員としてガーナへ行き、学校を作った方の話を聞きました。その方は「やるべきことより、やりたいこと」という言葉を教えてくださいました。私は、これから失敗を恐れずにやりたいことをたくさんやていきたいと思います。(1年NSさん)

 「いわき志塾」の体験を通して、感じたこと・考えたことは、個々に異なりますが、生徒の内面に何らかの化学変化が生じていることは推測できます。「いわき志塾」の体験が、将来に向けてプラスのエネルギーとなって働くことを期待します。

※「いわき志塾」には、やる気のある中学生であれば誰でも参加できます。第2回は12月5日(土)の午後、いわき市内で働くいわき生徒会長サミットOBを講師として迎え実施する予定です。