放射線について学習しました
11月28日(火)5年生が5・6校時に放射線について学習しました。本日は、医療創生大学客員教授を務められた公益財団日本科学技術振興財団「文部科学省放射線教育事業」委員・専任講師の 石川哲夫先生をお呼びしました。よろしくお願いいたします。
「2011年3月11日東北地方太平洋沖地震が発生しました。皆さんはまだ生まれていなかった頃のお話です。」と石川先生はお話を始められました。当時は石川先生は、いわき市立小名浜第一小学校の校長先生をされていました。小名浜地区は津波の被害もあって、体育館に逃げ込む人々も多かったようです。
福島県では地震による津波により、原子力発電所の事故が起こりました。その事故による放射性物質の影響で、福島県は様々な被害を受けました。「でも、放射性物質って何だろう?普段見えない、聞こえない物で、当時の大人の人達は知っている人も少なかったでしょう。それを全国の子供達には知ってほしいと授業をしています。」と石川先生は熱くお話しくださいました。いよいよ実験が始まります。
まずは、放射線を見てみようと言うことで、特別の霧箱実験装置を使い放射線を観察しました。「自分達の身の回りにもあるものだと言うことが分かりました!」宇宙や地面から、また空気中にはもちろん、人間からも一定の放射線が出ているのだそうです。あっちへ行ったり、こっちへ行ったり、放射線が飛んでいる跡を見ることができました。「放射線ってこんな風に空気中を飛んでいるんですね。」
次の実験では、放射線は何で防げるのだろうと考えました。木の板、鉄板、プラスチックなど・・・様々なものを使って、放射線を遮ることができるのかを実験しました。
結果は、コンクリートや鉄板、水が放射線を遮ることができるというのを知りました。放射線について今まで知らなかったのですが、少しずつ理解することができました。「正しい情報が伝わらず、福島県は多くの風評被害にあってきました。これからの福島県の子供達にそんな思いはさせたくないんです。」と石川先生はお話しになります。
震災後、現在では全国的に放射線教育が行われています。本日のような放射線についての学びが、もっと広がってくれればと願うばかりです。様々な実験や当時の資料をもとに、基本的なことを子供たちにも分かりやすく教えてくださいました。石川先生、貴重な授業をありがとうございました。