センターの研修等
初任者研修 授業研修⑤
早くも市内では梅の花が咲き始めたところがあるとのこと。学校の樹木や花壇はいかがでしょうか。
23日(木)は初任者研修授業研修⑤を実施しました。4月から行ってきた、校外シリーズ最後の研修です。
まずは2年次の先生4名をお迎えし、課題研究についてのお話をしていただきました。研究を進める中での成果や課題、子どもの変容など、1年間じっくり取り組んだからこその、中身の濃い発表でした。
先輩の発表を受け、今度は初任者の先生方が自身の研究テーマを考えます。今回は「スターチャート」や「マンダラ図」などの思考ツールを用いながら、グループ協議や個人での追究を行いました。
季節柄、残念ながらマスクで口元は見えませんが、積極的に話す、生き生きとした表情が分かる写真がたくさん撮れました。
演習の後は拠点校指導教員の先生方と総合教育センター所長からの講話です。2年目に向けて、そしてこれからの教職人生についてのお話をいただきました。
いずれの先生からも「学び続けることの大切さ」「教師としての情熱」など、大切なメッセージをいただきました。津島先生、田所先生、2年次の先生方、本当にありがとうございました。我々センター所員は、学び続ける先生方を応援しています!
授業力向上講座Ⅲ(中学校・理科)
今年度の授業力向上講座Ⅲ(中学校・理科)は1月22日(水)中央台南中学校において、講師に筑波大学附属中学校主幹教諭新井直志先生をお迎えし、「『主体的・対話的で深い学び』の視点からの授業改善」をテーマに講義・演習を実施しました。
まず初めに、「深い学び」のとらえ方について、参加した先生方一人一人が声に出してグループで協議を行い、続いて新井先生から「深い学び」についてご講義をいただきました。
演習では、新井先生がわざわざ東京からご持参いただいた植物や二枚貝、そして採取したばかりのクマムシ等を活用しながら、私たち教師自身が「主体的・対話的で深い学び」を体感させていただきました。
写真のように、アイマスクを着用することにより、五感を鋭く働かせて植物の特徴をさぐる授業や、クマムシの観察を通して、知識を習得するだけでなく自分で見つける楽しさ、おもしろさ、貴重さを感じさせる授業展開等について体験を通して学ばせていただきました。
新井先生、私たちいわきの教師の授業力向上へ向けてご指導いただき、本当にありがとうございました。
【受講した先生方の感想】
・小学校でも、校庭のコケなどから微生物やクマムシを探して「深い学び」へ向けた授業を展開し、中学校へつなげたい。
・「教師が楽しいと思わないものは、生徒も楽しいと思わない」と思う。魅力的な教材を見つけることができるように研修に努めるとともに、日々の生活の中でも何か理科につながるものはないかという目を持つことができるよう心がけたい。
・実物を用意していただき、たっぷり観察をさせていただいて、「深い学び」を実際に体験させていただいた。新井先生に感謝の気持ちでいっぱいです。
教職2年次研修
1月16日(木)は教職2年次研修を実施しました。昨年4月に各自がテーマを設定し、各校において検証授業等を行って研究してきた成果を一人一人発表し、協議しながら互いに高め合いました。また、後半はこの1年間の成長を振り返るとともに、3年目を迎えるにあたり、課題解決への具体的な取組みについて同期採用の仲間と協議しました。さらに、研修調査室長の講話を聞いて、今後も自ら継続して研究と修養を続けていくことを胸に日程を終了しました。
昨年度は新採用として1年間初任者研修を受講してきたフレッシュな先生方ですが、さらに1年間が経過して、今は頼もしさがさらに増してきています。周囲の方々への感謝の気持ちと謙虚さを忘れずに、ますます飛躍していただきたいと願っております。
授業力向上講座Ⅲ 中学校国語
日差しの暖かさに、真冬であることを忘れてしまいそうな14日、小名浜第二中学校を会場に「授業力向上講座Ⅲ 中学校国語」が行われ、19名の先生が受講しました。講師には、昨年度に引き続き、筑波大附属中学校の岡田幸一先生をお招きしました。
前半は、1年生の教室での授業です。「少年の日の思い出」(ヘルマン・ヘッセ)の導入を行っていただきました。「自分の生活と比べてみる」という視点での教材との出合わせ方や、友達の着眼点と比較するためのグループ活動などを行いながら、あっという間の50分でした。
後半は、講義です。本時の授業についての解説に続き、「沼地」(芥川龍之介)を教材化するとしたら、どのようなところに着目するかというワークショップを行いました。
生徒の気づきや研修者の先生方の発言にじっと耳を傾け、丁寧に拾ってくださる岡田先生。国語教師としての専門性と優しいお人柄がひしひしと伝わってくる研修となりました。参加した先生方からは「定番教材の指導でも、常に新しい取組を入れていく大切さを感じた」「生徒の考えを肯定したり引き出したりすることが、学ぶ意欲につながっていくということを改めて学んだ」「読書離れといわれる中、我々が国語科としてやるべきことのヒントを教えていただけた」などの感想が寄せられました。
岡田先生、本当にありがとうございました。会場校である小名浜二中の先生方も、大変お世話になりました。
教育実践研究発表大会②
今年度の講演会講師は、前筑波大学附属小学校副校長で現在は「授業・人」塾代表として国内はもとより海外でもセミナーや飛び込み授業を行って大活躍中の田中博史先生でした。
「『主体的・対話的で深い学び』の視点からの授業改善」~対話の授業で一人一人の主体性、思考力をどう育てるか~のテーマに沿って、豊富な実践例についてユーモア溢れるトークや映像を交えて紹介してくださいました。笑いの中にも教師としてのあり方の本質に迫る貴重なお話をいただきました。
【参加者の感想】
・対話的な授業を効果的に行うには、相手意識が大切であることが分かった。私も授業で対話を取り入れるが、形式的になっていないか、必要性があるのかをもう一度見直していきたい。
・田中先生も相手の反応によって話す内容を変えていたので、「相手を意識した話し方とはこういうことなのだ」と実感することができた。
・教師として日々行っていることをもう一度問い直したり、意味があることか、こう改善したいという気持ちが生まれたりした。変えていくことを肯定的に話してくださり、とても力が湧いた。
・ユーモアがあり、視点を変える必要性など大変参考になるものだった。また、学校経営的な感性も感じられ、とても感銘を受けた。
・昨年通りを踏襲しただけの教育課程のもとで、昨年と変わらない年間計画に従って、いつもと変わらない授業をしていたら、子ども達は考える力を育むことができないと感じた。「~ねばならない」ではなく、自分自身が変革を恐れず、主体的に生活していきたい。
・子どもに対する授業については日頃考えているが、校内研修がなぜ楽しくないのかについて考えることはなかった。研修主任として、これをきっかけに考えていきたい。
・3学期を明日に控える今日に聞けてとてもよかった。勤務校の先生をもっと誘えばよかった、等々。
総合教育センターでは、これからも先生方のニーズに応じた研修講座を実施していきます。2020年も、ともに学びましょう!いわきの子どもたちのために。